コルクマットの防音効果は?防音できる音の種類を解説します

騒音

フローリングは硬い床材で、人気がありますよね。純和風の自宅の和室をフローリングにリフォームする人も増えています。若い人には畳の和室の方が珍しく人気がありますが、全体的にはフローリングの洋室が多いですよね。お手入れが簡単な反面、硬いので音が響きやすいのが気になるところ。そんな時にコルクマットやジョイントマットを敷いて対処する人もいます。ここではコルクマットの防音に対する効果、効果的な敷き方などをご紹介します。

音の種類は3種類!ポイントは伝わり方

音は伝わり方によって3種類に分けられます。テレビの音やしゃべり声などの空気を振動させ伝わる音を空気伝搬音。足音や床に物を落とした時の音は、振動や衝撃がコンクリートや水道の配管、壁や床に伝わる音を固体伝搬音と言います。 ピアノを弾いた時の音は、音色の空気伝搬音、ピアノの鍵盤を叩いた時の音は固定伝搬音となり、両方の音から構成されていることになります。

  • 空気伝播音について
  • 空気伝播音は文字どおり空気を伝わる音のことです。音は空気を振動させて伝わることから障害物があると減衰しやすくなります。一方で空気を伝わることから障害物を回り込んで伝わってくるという特徴があります。車や飛行機の通行音、テレビやステレオの音、話し声などは全て空気伝播音です。

  • 固体伝播音について
  • 固体伝播音は床やコンクリートなどの構造物を通して伝わる音です。空気伝播音が空気を振動させて音を伝える一方で、固体伝播音は構造物を振動させて音を伝えます。上記の通り足音や物を落とした衝撃音が床を通して下の階などに伝わるのは、床を振動させて音が伝わっているからです。また、水洗トイレやシャワーなど、水の流れる音やピアノの音も固体伝播音ですが、構造物に固定された物から発する音を防ぐためには、コンクリートや床を厚くするだけでは不十分で、防振素材で音の振動をシャットアウトする必要があることから防音対策に工夫が必要です。

  • 固定伝播音について
  • 固定伝播音は固体伝播音とほぼ同意味で使用される場合が多いです。例えば遠くの工事の騒音が空気を伝わって家の壁に届き、壁を振動させて家の中に聞こえてくるなど、空気伝播音が固体伝播音に置き換わって発生する場合もこれに該当します。

防音・遮音・吸音の違い

防音対策を行う場合「防音」「遮音」「吸音」という言葉を目にします。明確に定義されていませんが、「防音」とは「遮音と吸音を含む総合的な音に関する対策」といえるでしょう。例えば、ピアノのある部屋に間仕切りを立てることは空気伝播音を遮ることになるので「遮音」にはなりますが、音は障害物を回り込んで聞こえてくるので完全な「防音」とはいえず、「吸音」性の高い素材を使って音の伝わり方をコントロールする必要があります。 言葉の違いを知っておくことは、防音対策に必要なので、ぜひ覚えておきたいですね。

いろいろな防音素材

防音対策は期待できる防音効果にあった素材を使用して行います。先ほど、防音・遮音・吸音の違いをご紹介しましたが、それぞれの目的にあった素材があります。 具体的には「遮音材・吸音材・防振材・制振材」の4種類の素材があります。

遮音材は空気中を音が伝播するのを遮る素材のことで、外部に音が漏れるのを防ぐために音を反射させることを目的に使用します。代表的な素材は遮音シートです。

吸音材は音を吸収するための素材で、繊維素材で音を吸収する素材です。タオルを口にあてて喋ると音が聞こえないような効果が期待できます。素材としてはロックウールやグラスウールという素材や、身近なところだとフェルトも吸音効果があります。 遮音材と組み合わせて使用するとかなりの防音効果を発揮します。

防振材は固体伝播音を下の階などに伝わることを防ぐための素材です。ご紹介した通り、床やコンクリートなどに触れた衝撃が振動となって伝わるのを防ぐために、ゴムやウレタンなどで振動を抑えます。また、最近は壁材などで、板と板の中を空間にすることで振動が伝わることを防ぐ防振材も登場しています。

制振材は音の振動を吸収して、熱エネルギーなど他のエネルギーに変換して発散するので、音や振動の伝わりを大幅に減少させることが可能です。また、振動の発生そのものを防ぐ素材も制振材と呼ばれています。

住宅の防音対策で重要なのは床の対策

近隣トラブルの原因の多くは騒音に関する問題です。特にマンションなどの集合住宅の場合は話し声やペットの鳴き声、テレビやスピーカーの音、足跡やドアの開閉音など、日常生活で必ず発生する音がトラブルの原因となってしまうので、防音対策は必須といえるでしょう。

特に重要なのが床の防音対策です。足音や物を落とした時の衝撃音は話し声やテレビの音などの空気伝播音に比べて届きやすく、集合住宅の場合は下階だけでなく横や上の部屋にまで音が響いてしまうからです。 また壁に新たに防音壁を取り付けるのは賃貸住宅には向かず、マンションや戸建住宅でも大規模な工事が必要になってしまうのであまり現実的ではありません。

それに比べて床は防音対策が行いやすく、高い防音効果が期待できることから、まずは床の防音対策から始めると良いでしょう。

防音素材としてのコルクマット

床に防音対策を行うために検討する素材としては、コルクマットとカーペットが挙げられます。天然コルクのコルクマットは多数の気泡があることから吸音性に優れており、振動を吸収してくれることから防振性も期待できます。カーペットは吸音性に優れていますが、防振性はあまり期待できないため、防音素材という観点から見るとコルクマットが最も手軽で防音効果の高い素材といえるでしょう。

コルクマットは床材として優れた防振性を持っていますが、防振性が高いと床から伝わる固体伝播音を軽減してくれます。

  • 床衝撃音の種類と特徴
  • 床から伝わる音を専門的には「床衝撃音」と呼び、音の特性の違いから「重量床衝撃音」と「軽量床衝撃音」に分けることができます。

    重量床衝撃音は子供が廊下を走り回る時の足音や椅子を引いた時の音、ドアの開閉音など「ドスン」「カタン」と伝わる音です。一方で軽量床衝撃音はスプーンなど軽い物を落とした時の「コツン」という音やほうきで掃き掃除をするときの「サーッ」という音がこれにあたります。

    重量床衝撃音は建物の構造そのものに関わる問題なので、建築後に対策を行うことは難しいですが、軽量床衝撃音は吸音性の高い床材を使用することで十分に防ぐことができますので、コルクマットなどを使用して防音対策を行うことができます。

  • コルクマットで防音対策を行うメリット
  • コルクマットで防音対策を行うメリットは吸音性によって空気伝播音を防ぎ、コルクマットの特徴でもあるクッション性から重量床衝撃音を軽減させ、軽量床衝撃音を防いでくれる点が挙げられます。

    また、コルクマットは比較的安価で敷設が簡単にできます。天然コルク素材のコルクマットを使用すると防音効果だけでなく抗菌性や保温効果も期待できます。また、ジョイント式のコルクマットを使えばピアノの下だけ重ねてコルクマットを敷く。汚れてしまった部分だけ取り替えるなど、様々な場面で柔軟に使用することができます。

    床にカーペットを敷いたり防音素材を敷くと掃除の時にいちいち剥がさなければならないので大変です。またダニやカビが発生する原因にもなってしまうので、防音対策を行なった結果、別の問題が発生してしまう可能性が出てきます。

    防音効果と日々の掃除や汚れた場合の交換の容易さを考えると、コルクマットを使用した防音対策はメリットが多いといえます。特に小さなお子さんがいる場合には掃除のしやすさや抗菌性だけでなく、転んだ時の安全性や歩きやすさに繋がることから、とても効果的であるといえるでしょう。

    コルクマットの防音効果はどの音に効果的?

    防音の材質にはいくつか種類があります。

    コンクリートなどの音を遮って音を通さない材質や、音の振動を和らげて小さくする材質などがありますが、天然コルクマットは柔らかく気泡が含まれている素材です。音を吸収して音を小さくする吸音材と言う材質に分類されます。

    密度が低く、空気が多く含まれている特徴を活かし、素材の中で音により空気が振動します。すると、音のエネルギーが熱エネルギーに代わり、音が小さくなるという仕組みで防音します。このようにコルクマットは、衝撃や振動を吸収することに優れており、足音や壁を叩く音、物を落とした時の音などの固体伝搬音に効果を発揮します。床に敷いて、その上を歩いたり、ものを落としたりしても、コルクマットが音の衝撃を吸収するので、防音効果を発揮します。

    吸音材の効果をさらに高めるには材質の厚さが厚いのがポイントです。コルクマットで防音性を高めたいならなるべく厚いものを選ぶといいでしょう。

    赤ちゃんの泣き声には効果はありませんが、しりもちをついた時の衝撃から赤ちゃんを守るためにはコルクマットは高価的なので決して無駄にはなりません。また、大きくなれば走り回ったりジャンプしたりすることになるでしょうから、早めにコルク的を敷いておけば長くコルクマットのメリットを利用することができますよ。

    サイドパーツで安心

    厚いものを敷くと、段差が気になるところです。段差でつまずいてけがをしてしまうことにならないように対策は必要です。サイドパーツに傾斜が付いているものなら段差を斜めにするので、つまずき防止になります。扉の下の隙間に当たらない厚さのコルクマットを敷くか、扉の開閉部分にマットが来ないようにするなどの対策をしましょう。

    固定伝播音に強いコルクマット

    これまでご紹介してきた通り、コルクマットには高い防音効果が期待できますが、主に防音効果を発揮するのは固定伝播音に対してです。コルクマットにもいくつか種類がありますが、表面は天然コルクで裏面に厚めのEVA素材を使用しているコルクマットが最も固定伝播音に強いといえます。

    EVA素材はEVA樹脂という弾力性に優れている素材を使用しており、衝撃を吸収しやすく緩衝材やお風呂マットなどに使用されています。コルクマットの素材としても多く出回っており、100%天然コルク素材だけで作られているオールコルクマットに比べてクッション性に優れています。

    このEVA素材のコルクマットを床に敷くことでピアノを弾いた時の固定伝播音や子供が走り回った時やドアの開閉時に発生する重量衝撃音を減らし、コルクマットの弾力性で軽量床衝撃音を防ぎます。厚さは様々なものがあるので、防音対策として購入する場合にはできるだけ厚いものを選ぶと良いでしょう。

    空気伝搬音の対処法

    コルクマットは、ピアノの鍵盤を叩く音にも効果的です。しかし、ピアノの音色に関しては空気伝搬音なので防音効果は期待できません。ピアノの音色や声などの空気伝搬音を小さくするにはコルクマットでの対策では不十分なので、ほかで対策が必要です。

    ここでは、空気伝搬音を小さくするのに有効な方法をご紹介します。

    • 窓を閉める
    • 簡単なことですが、窓を閉めることで、外へのピアノの後、声をかなり軽減することができます。子供の声や、テレビの音が外に漏れているのが気になる場合には窓は閉めておきましょう。

    • 隙間テープを使う
    • 窓を閉めても隙間風が吹いたり、開閉が緩かったりする場合は、隙間が空いている可能背があります。隙間があると、そこから音も漏れてしまうため、話し声が外に漏れているかもしれません。そんな時におすすめなのが隙間を防ぐテープです。窓のサッシや扉の隙間に貼ることで少しの隙間もなくし、音の漏れを防止します。その他に、隙間風をなくし、寒さから身を守る効果も。隙間テープは厚すぎると窓や扉が閉まらなくなることもあるので全体に貼る前に少し貼ってみて確認しながら貼りましょう。
      また、貼る場所の汚れを取って、乾燥させてから貼るようにします。汚れていると、すぐに剥がれてしまい効果を実感する前に無駄になってしまいます。しっかり汚れを取り、水分もなくしてから貼りましょう。

    • 防音カーテンを使う
    • カーテンを防音は音を通しにくい素材、織り方で作られたカーテン。カーテンを閉めることで部屋の中の音を外に漏れるのを防ぎます。逆に足音や物を落とした固体伝搬音には効果がないので、コルクマットとの合わせ技にすることで、お互いの防止できない音を補うことができるので効果的です。

    全ての音を無音にすることはできないので注意

    固体伝搬音と空気伝搬音を防ぐには、コルクマットと防音カーテンや隙間テープなどを合わせて使う方法が効果的です。しかし、合わせて使えばすべての音をシャットアウトできるということではなく、小さくすることができるということを忘れないようにしなければいけません。音の感じ方は人それぞれ。また、生活リズムも個々で異なります。いくら静かにしていてもうるさいと苦情が来ることもあるかもしれません。

    苦情がきたら、まずコルクマットを敷いてみる

    床面がフローリングのままでは、空気伝播音はもちろん、固定伝播音や衝撃音はほぼ筒抜けの状態で下の階や他の部屋に伝わります。残念ながら騒音についての苦情が来てしまったらすぐに防音対策を行いましょう。コルクマットであれば入手して敷くだけですぐに対策を行うことができます。

    騒音の内容が分かっていれば、足音や物音などに対応してコルクマットを敷けば良いですし、ピアノなどの楽器が原因の場合でもピアノの脚や楽器と床面の接点にコルクマットを敷くだけで音が伝わるのを軽減することができます。少しずつコルクマットを敷いて防音効果を試してみることができるのもコルクマットのメリットです。

    トラブル対応のポイントはどれだけ早く対策を行うかです。相手が分かっているようであれば対応策を伝えて理解を求めるだけでも、以降のトラブルに発展しにくくなります。 しっかり対策をすることで今後のトラブルを未然に防いでいきましょう。

    防音対策でご近所トラブル解消

    近年は、ひとくくりに騒音といっても様々な種類があります。足音や床に物を落とした衝撃音、洗濯やドアの開け閉めなどの生活音や音楽やテレビなどの音などが挙げられ、感じ方も人それぞれです。

    自分たちは「これくらい大したことない」と思っていても、騒音を苦痛に感じている人からすると大問題で、引越しを伴うトラブルや事件に発展してしまうかもしれません。

    特に核家族化や非婚化、働き方の多様化、心に関わる病気の増加など生活スタイルが多様化していることや、近所づきあいが減ったことも騒音トラブルが増えた一因です。対策をすれば、大きな音を出したり、走り回ったりしていいわけではありません。対策をしながら周囲への配慮は忘れないようにしたいですね。

    しっかりと防音対策を行うことで、私たちも、周囲の人たちも快適に生活できる環境を作っていきましょう。