コルクマットはダニの発生を防ぐ!そのワケとは

マダニ

目に見えない気になる存在「ダニ」。布団やカーペットなど布製品についていることは知られていますが、コルクマットには発生するのでしょうか?コルクマットの上に座ったり、赤ちゃんがハイハイしたり体が触れることも多いコルクマット、ダニの存在は気になるところです。ここではコルクマットとダニの関係についてご紹介します。

ダニを吸うとどうなる?

ダニを多く吸い込むと鼻水やくしゃみ、咳、目の充血などさまざまなアレルギー症状を引き起こすことがあります。ダニアレルギーとも言われ、ダニのタンパク質がアレルギーを引き起こしています。厄介なことに、生きているダニだけでなく、死骸でも同様の症状を発症させます。夏が終わる頃に死骸がたくさん出るので、秋に症状が悪化する人が多いのも理由の一つです。

アレルギーの原因と言われるハウスダストの原因も実はダニの死骸。生活する中でダニを全て取り除くことは難しいですが、最小限に抑えることはできます。なるべく少なくするための対処を心掛けたいですね。

赤ちゃんへの影響は?

ダニは高温多湿の環境を好みますので、体温が高く汗をかきやすい赤ちゃんはダニに刺される危険性が高くなります。家の中にいる人を刺すダニはツメダニですが、このツメダニは湿度の高くなる梅雨の時期から秋に多く発生します。

ダニは柔らかい肌を好むので、赤ちゃんは格好の標的です。特に柔らかいお腹や二の腕、太ももなどが刺されやすいです。刺されるときは近くで数カ所刺されることが多いですが、数時間は刺されたことに気づかないので、いつ刺されたかがわからない場合もあります。

特にまだ喋れない赤ちゃんの場合、親が気づいてあげないといけません。オムツ替えやお風呂上がりの着替えなどのタイミングで刺されていないかこまめにチェックしましょう。

もし刺されてしまった場合は患部を流水で流して清潔にしてあげましょう。こすったりする必要はありません。また、赤ちゃんが患部を掻いて炎症がひどくなってしまう可能性があるので、爪を短く切ってあげましょう。 痒がっている場合は患部を濡れたタオルで冷やしてあげたり、赤ちゃん専用の塗り薬を塗ってあげましょう。

万が一、赤ちゃんが眠れないほどかゆみがひどい場合には、皮膚科の受診をおすすめします。命の危険まではありませんが、跡が残ってしまったり、症状が重篤化する可能性もあるので、くれぐれもご注意ください。

ダニが発生しやすい環境とは?

そもそもダニはどんなところに発生するのでしょうか?ダニにとっての好条件について詳しくご説明します。

  • 高温多湿な場所
  • ダニは高温多湿な場所が大好き。温度は20℃~30℃、湿度は60%~80%を好みます。日本の気候の中では梅雨の時期が好気候と言えます。対策をしないと爆発的に増えてしまうことも。

  • ダニのえさがあるところ
  • ダニの喜ぶえさのある場所では元気に成長、繁殖してしまいます。えさは種類によっても異なりますが、フケや垢、食べこぼしたカス、カビ、ほこりなど生活していると全て取り除くのは難しいほどさまざまなものをえさとします。

  • 住む場所があるところ
  • ダニが住むのに快適な場所があります。具体的にはソファやじゅうたん、畳、座布団、ぬいぐるみなどのファブリック製品が住処には最適です。

    ダニにとっての好環境は梅雨の時期、垢やフケが発生しやすい布団には、いくら気を付けていてもダニは発生してしまいます。しかし、何もしていなければどんどん繁殖してしまいます。アレルギー体質の人は特に気を付けたいですね。

    えさがあり、高温多湿な快適な住処があれば発生し増えていくので、高環境を作り出さないのが重要なポイントです。

コルクマットはダニが発生しやすい?

コルクマットはファブリック製品に比べるとダニが発生しにくい素材と言えます。理由としては大きく2つあります。1つ目は、コルクマットの素材に防虫成分が入っているからです。天然素材であるコルクマットはコルクガシという樹脂から作られています。コルクガシには防虫・抗菌成分であるスペリンやリグニン、ロウなどが含まれているので、ダニをはじめとした寄生虫や微生物を寄せ付けない効果があります。

2つ目は、調湿機能があることです。天然コルクの中には小さな気泡が大量に存在し、空気中の水分を取り込む機能があります。湿気に強いのでダニが好む環境を作らないようにできるため、コルクマットはダニ対策として効果的であるといえるでしょう。カーペットやラグ、ジョイントマットを敷くよりもダニを抑えられるのでダニアレルギーには効果的。しかし、まったく発生しないということではないので、使い方には工夫が必要です。

特に、湿気の多い部屋で敷きっぱなしにしたり、カーペットや畳の上で使用して長期間掃除を怠ると、温度と湿度が繁殖しやすい環境になってしまいます。 これではコルクマット自体に防虫効果があってもその効果を十分に発揮することができません。 しっかりとダニ対策を行って、繁殖できない環境を作っていくことを心がけていきましょう。

コルクマットのダニ対策とは?

コルクマットはさまざまな使い方ができます。フローリングに敷くだけでなく畳の上や布団の下に敷く人もいるかと思います。

基本的にコルクマットの原料であるコルクにはロウ・タンニン・灰分などの抗菌成分が含まれているのでダニを寄せ付けません。またダニの生息条件は湿度が55%以上あることですから、コルクマットを使用することで湿度が吸収され住みにくい環境を作ることができます。

さらに、コルクマットは帯電性が低く静電気が溜まりにくいという特徴があります。このため、ダニの餌となる髪の毛やほこりなどが溜まりにくく、コルクマットを敷くことがダニ対策に効果的であるといえるでしょう。

コルクマットはフローリングの床の上に敷くことを想定されていますが、様々な住宅事情から畳の上や布団の下やタイルカーペットなどの布製品の上下に敷くこともあります。すると、場合によってはコルクマットが十分に効果を発揮しない可能性があるので、敷く場所によってダニ対策を行う必要があります。

コルクマットをどこに敷くかで対策は変わってきますが、基本的にダニが好むのは暗くて高温多湿の場所なので、定期的に乾燥させて日に当て、掃除をすることが一番の対策です。ここでは場面ごとにおすすめのダニ対策をご紹介していきます。

  • 畳の上に敷く場合
  • 畳の劣化を防いだり、雰囲気を変えたりするのにコルクマットを上に敷く人もいるかと思います。コルクマットにダニは発生しにくいですが、畳は天然繊維でできており、ダニが潜り込み繁殖します。そんな畳の上に敷くことで、ダニがコルクマットにも迫ってくるのです。また、畳とコルクマットの間でカビが発生すればダニのえさとなるので大量発生することになります。

    畳はもともとダニが生息するのに適した環境といえます。湿度や温度、住む場所と繁殖場所とダニの生息に必要な要素を全て満たしてしまっています。畳の中でダニの発生や繁殖を防ぐためには掃除と乾燥が不可欠です。

    コルクマットを畳の上に敷く場合は、表面だけの掃除だけでなくマットをめくって畳の掃除も定期的におこないましょう。 畳を掃除する場合は、できれば畳を外して下のほこりを掃除機で取り除きましょう。畳の下にあるほこりの中にもダニが潜んでいるので、ほこりを取らないとダニが繁殖してしまいます。コルクマットを外したタイミングで一緒に畳の下も掃除してしまいましょう。

    また、取り外した畳とコルクマットは日当たりと風通しの良い場所で乾燥させましょう。 乾燥し終えたら畳を戻し、畳の目に沿って掃除機で小さなゴミを吸い取り、次にコルクマットを戻してジョイントの継ぎ目に沿って小さなゴミを吸い上げましょう。

    コルクマットや畳を外して掃除するのは大掛かりなので、せっかく掃除する場合にはしっかりとダニの発生しない環境を作るための掃除をしましょう。

  • 布団の下に敷く場合
  • コルクマットを布団の上に敷く場合は、万年床にせず、通気性を良くしましょう。布団は寝ている間にかいた汗によって湿気が溜まりやすくダニにとっては高環境。そんな布団が敷き詰められていれば、接しているコルクマットもダニの住処になってしまいます。布団は起きたら畳み、通気性を良くすると繁殖を抑えられますよ。

  • タイルカーペットなど、布製品の上下に敷く場合
  • オフィスでは一般的なタイルカーペットですが、最近は汚れた部分だけ取り替えれば済み、柄や色が自由に組み合わせできる住宅むけのタイルカーペットも増えています。またホットカーペットが床を痛めるのを防ぐためにコルクマットを下に敷くこともあります。

    そんな場合のダニ対策は、スチームアイロンなどでダニを死滅させてから吸引するのが一番の方法です。カーペットは特にダニが生息しやすい環境で、普通に掃除機で吸っただけではカーペットの繊維にしがみついてなかなか取れないといわれています。

    カーペットについたゴミを取るのに便利な掃除アイテムといえば「コロコロ」ですが、コロコロでは生きたダニを捕まえることができないので、やはり掃除機をメインに掃除することをおすすめします。時間的な余裕があるようであれば、ブラシでカーペットの毛を逆立たせて、掃除機を吸引すると効果的です。

    掃除機をかけるためにはゆっくりゴミを吸い取るのが効果的で、1平方メートルあたり20秒から30秒ほどかけてゆっくり掃除機をかけるのが効果的です。

ダニ対策に効果的な日常のコルクマット掃除法

コルクマットを使用している中で一番のダニ対策は、なんといってもこまめに掃除することです。効果的な日常の掃除方法は1日から2日に1回程度の頻度で掃除機を使ってほこりや食べこぼしたカスを取り除きます。週に1度はマットをはがして床も掃除機で吸いとり、さらに硬く絞った雑巾などで床を拭き、乾燥させてからコルクマットを敷くようにすると良いでしょう。

コルクマットにダニの死骸を見つけた時の対策

基本的にコルクマットはダニに強い構造ですが、通気性の悪い状態や極端に湿度が高い状態が長期間続くとダニが繁殖してしまいます。繁殖するとコルクマットの裏側に白い塊のようなものが付着します。これはダニの死骸なので新たなえさとなってしまいます。見つけたらすぐに掃除をしましょう。

掃除方法としては中性洗剤を用意してぬるま湯で10倍程度に薄めた液を用意し、その液をかけながらぬるま湯で洗い流します。ダニが落ちにくいようであれば柔らかいスポンジなどで表面を軽くこすってダニを落とします。 ダニが落ちたら真水でコルクマットを洗い流し、中性洗剤の成分を落とします。最後tに陰干しをすれば掃除完了です。 コルクマットには防水性がありますが、水洗い後は水分がマットの中に入り込んでいるのでしっかりと乾燥させるようにしましょう。

また、コルクマットだけでなく床の掃除も必要です。 方法としてはコルクマットの掃除と同じように床に対して中性洗剤を10倍程度に薄めた液をつけた雑巾やスポンジで拭き、十分に除菌します。その後に固く絞った雑巾で拭きあげて乾燥させます。水分が残っている状態でコルクマットを敷くと再びダニが繁殖してしまうので十分に注意してください。

ダニを繁殖させない工夫を

ダニを繁殖させないようにするにはどうしたらよいのでしょうか?冒頭にご紹介したように、ダニが最も好む環境は温度が20℃〜30℃で湿度が60%〜80%の暗い環境です。また、ほこりや髪の毛、食べ物のカスなどえさになるものが多い環境です。ダニの繁殖を防ぐためにはまず湿度を下げることと、餌となるほこりや食べこぼしたカスをコルクマットの下やジョイント部に溜めないことです。

全てのジョイントを外して毎回掃除をするのは大変なので、掃除機をかける際にコルクマットのジョイント部を重点的に吸うように心がけるだけでも繁殖対策として効果を発揮します。

むしろ、比較的ダニの繁殖しにくいコルクマットやフローリングの床よりも、畳やカーペットなど繁殖しやすい場所を重点的に掃除することが重要です。

またコルクマットを敷く際に、掃除しやすいレイアウトにしておくことも重要です。 ここではダニの繁殖を防ぐ方法をご紹介していきたいと思います。

  • ジョイント部分には要注意!
  • コルクマットはジョイント式で部屋の大きさや形に合わせて使える便利なアイテム。一方でジョイント部分は、ほこりや食べかすなどえさとなるものが挟まりやすく、掃除機をかけても全てきれいに取り除くのは難しい部分でもあります。こぼしてしまった時には、表面だけでなくジョイントを外して掃除をしましょう。

    コルクマットの1枚の大きさは35㎝ほどから60㎝ほどの大きい物までさまざま。1枚を大きくし、ジョイントの数を少なくすると、隙間の数が少なくなるので汚れが溜まりにくく、掃除も簡単になりますよ。

  • コルクマットの上にベッドやタンスなどの動かしにくい家具を乗せない
  • 掃除をする時に重たい家具が乗っていると掃除がしにくく、ついコルクマットを外さずに掃除を終えてしまいます。気が付いた時にはカビが発生してダニも大量発生と言ったことにならないようにどかせない家具は乗せないようにしましょう。

  • 外出の際には空気清浄機やエアコンの除湿モードで室内を乾燥させる
  • 乾燥肌の方や赤ちゃんがご家庭にいる場合は、なかなか湿度を下げることができません。そこで外出時に部屋を乾燥させてダニ対策を行うとよいでしょう。

    コルクマットをあげて床との間に空気の通るスペースを作り、空気清浄器やエアコンの除湿モードを使って湿度を下げることでダニの発生を抑えます。湿度を55%以下にすると死滅するので、55%まで湿度を下げることを目標にして除湿を行いましょう。

    こうすれば乾燥肌の方や赤ちゃんへの影響を最小限に抑えて効果的な対策を行うことができます。

まとめ

コルクマット自体は、ダニが発生しにくい素材と言えます。しかし、使い方によってはダニの温床となってしまうことも。特性を活かせるような使い方で、アレルギーを恐れない快適な空間をつくりだしてくださいね。